エントリーシートで差をつける:STAR法の使い方とその効果

STAR法とは何か?

STAR法は、自己PRを行う際に大変効果的なフレームワークとされています。特に、面接やエントリーシート(ES)作成の際には、この方法が頻繁に利用されます。その名前は、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の英語の頭文字を取っています。

Situation(状況)

まず、「Situation(状況)」では、自身が直面した課題や問題に関する具体的な状況を説明します。この部分で述べる背景情報は、課題が存在した環境や自身の立場を理解してもらうための基盤となります。

Task(課題)

次に、「Task(課題)」では、上記の状況において何が求められていたのか、また、自分自身がどのような問題を解決しなければならなかったのかを具体的に明らかにします。これにより、読者や聞き手に対して、その時のあなたの挑戦の規模と重要性を伝えることができます。

Action(行動)

そして、「Action(行動)」では、上記の課題や問題に対処するためにあなたがどのようなアクションをとったのかを詳細に述べます。あなたの能力、技術、知識をどのように活用し、どのような選択をしたのかを具体的に伝えることで、あなたのスキルや判断力をアピールする機会になります。

Result(結果)

最後に、「Result(結果)」では、上記の行動がもたらした最終的な結果を説明します。結果がどうであれ、その経験から何を学んだのかを共有することで、自身の成長や学びへの意識を示すことができます。この4ステップを組み合わせることで、あなたの経験や能力を具体的かつ有効に伝えることが可能となるのが、STAR法の強みです。

STAR法の具体例

STAR法の詳細について具体的に見ていくために、一つの事例を取り上げて考えてみましょう。ここでは、大学のプロジェクトチームでリーダーを務め、困難な状況を乗り越えたという経験を例に挙げます。この具体的な経験をSTAR法の枠組みで表現すると、次のような形になります。

まず「Situation(状況)」としては、大学3年生のときに起こった出来事を思い出します。私はビジネスコンテストに参加するための5人チームのリーダーを任されました。ただし、チームメンバーの間には意見の食い違いがあり、それがチームの進行を阻害する大きな問題となっていました。

次に「Task(課題)」として、私が直面した主な課題を述べます。それは、全員の意見をうまくまとめ、結束力のあるチームを作り上げることでした。私はリーダーとして、この難題にどう立ち向かうべきか考えました。

その結果、「Action(行動)」として、私は全員の意見を聞くためのミーティングを定期的に開催することを決定しました。このミーティングでは、それぞれの視点を尊重しながら共通の目標に向かう解決策を見つけるための活発な議論が行われました。

最終的な「Result(結果)」としては、その結果、チームは一丸となり、ビジネスコンテストで最優秀賞を獲得しました。この経験を通して、異なる意見を持つ人々をまとめ、共通の目標に向かって進むリーダーシップの重要性を深く理解することができました。

以上が、STAR法を活用した一例です。このように具体的な経験を基に話すことで、面接官に対し自身の能力を具体的に理解してもらうことが可能になります。

STAR法とPREP法の違い

STAR法は、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の4つの要素から成るフレームワークで、自己の経験を具体的かつ効果的に説明するための手法です。特に、自己のスキルや経験を具体的なエピソードを通じて説明したい場合や、問題解決の能力をアピールしたい時に有効な手法とされています。

一方、PREP法は、Point(ポイント)、Reason(理由)、Example(例)、Point(再度、ポイント)の4つのステップから成ります。PREP法は、ある主張や見解を明確に伝えるためのフレームワークで、一つの視点に対する理由と実例を挙げ、その主張を裏付ける形で説明します。議論やプレゼンテーションなど、自身の意見を明確に伝える必要がある場面で特に有効です。

したがって、主な違いは以下のようになります:

目的:STAR法は具体的な経験やスキルを伝えるのに対し、PREP法はある主張や見解を伝えるためのフレームワークです。

内容:STAR法はエピソードや行動を中心に説明しますが、PREP法は主張や見解に焦点を当て、それを裏付ける理由と例を提供します。

そのため、どちらのフレームワークを用いるべきかは、伝えたい内容や状況によって決まるでしょう。

この記事を書いた人

ESハック姉さん

就活生実態調査委員会所属

過去、就活エージェントで年間1,000を超えるES添削

ES添削で数々の就活生の人気企業へのES突破を支援。

『ES完全ハック』編集長ESハック姉さんの自己紹介

この記事を監修した人

高元弘樹

キャリアアドバイザー

10年以上の総合商社企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のコーチングなどにも幅広くたずさわる。

キャリアアドバイザー高元弘樹の自己紹介

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