内定辞退って嫌ですよね
人事の人が傷つくだろうし、自分も嫌な思いするし
でも、とりあえず内定とっときたかったから保留はしなかった!という感じの人も多いと思います。
今回はそんな内定辞退の私の体験談と内定辞退にあたって気をつけたことを書いていきます。
今回のライター:梨香子
外資系コンサルティングに内定したの都内私立大学の4年生です。
都内の私立大学に通いつつ、私はバンドサークルに所属して音楽の魅力にどっぷりとハマりました。
基本的な私のスタンス
内定辞退体験記を書く前に、少し私の内定に関してのスタンスを書いておきます
じゃないと、なぜ内定保留しないんだ、と思われながら読まれてしまいますからね。
私は内定が出たら、即OK〜と言ってしまいます。
他の会社もまだ受けているため内定を保留にさせていただきたいです、と言う人もいるみたいですけど、
私は内定は即OKです!
だって、この内定を持っている時は力関係が大逆転!
就活生、もとい内定者のほうが人事よりパワーを持っています。
頼めば自分に投資してもらえるし、会社のこの役職についてる人と会ってみたい!と言えば会わしてくれます。
ご飯も一緒に食べてくれます。
すごい良い立場ですよね、内定者!
その立場が目の前に落ちているのに、内定保留してもいいですか?って言うとか私には考えられないです。
それに普通にキャリアについて考えが変わるきっかけとかたくさんありそうですし、そのためにも多く選択肢を持っておきたいですよね。
あと内定保留期限を設定している会社は結構多く、そこまでに他の会社の選考が終わらない場合内定を受け取らざるを得なくなります。
内定辞退は法律違反でもなんでもないですし、賠償金を求められることもありません。
ってことで、最終面接では「御社が第一志望です!!!」と満面の笑顔でしたし、
「梨香子さんにオファーを出します。承諾していただけますか?」って言ったら、
「え、いいんですか。。。やったあ。。。」と感激で涙がでますという雰囲気をだして、遠慮なくサインをしていました。
とはいえ、内定保留をしたくなる方の気持ちもわかります、
私は少人数採用の外資系とベンチャーを受けてたので内定者に対して高待遇でした。(逃げられると面倒くさいからですけど)
しかし大人数採用の日系は個人に対して手厚いとも思えないので内定承諾する価値があるかは微妙なところです。
採用人数に関係なく、企業によっては内定者向けの研修に参加させられますし、事前に社会を体験しよう!と内定者インターンで低賃金労働者として働かされるリスクもあります。
また、内定保留を考えている人の多くが、会社に迷惑をかけたくないっていう素晴らしい心の持ち主なんですよね。
良いことです。
どうかその純情な心を持った人がたくさんいる世の中になるといいなあ
それに内定辞退って緊張するし面倒くさい、ってことが容易に想像できるので内定保留するって人も多そうです。
そう、内定辞退は面倒臭い
ってことで面倒くさすぎて、私は内定辞退をだいぶ先延ばしにしていました。
しかし、私にも内定辞退をしなければならない時が来てしまったのです。
普通に10月まで内定辞退を先伸ばすつもり満々だったんですけど、
内定者の付き合いが思いの外面倒くさいし、周りの人たちが次々と内定辞退をしていた背景もあって
乗るしかない!このビッグウェーブ!
という感じで一気に内定辞退をかけることにしました。
内定辞退1社目
流石にメールだとそっけないかなあと思い、電話で内定辞退をすることに決めました。
でも電話で人事の人に「内定辞退します!」って言うのは、心がピュアッピュアな梨香子さん(私)にはしんどい
人事の人の悲しそうな声を聞いたり、逆に怒られたりしたら嫌だなあと、ピュアッピュアな梨香子さんは考えていました。
むしろ泣きなが内定辞退して、相手を怒りにくくしようかと泣く演技について真剣に脳内会議の議題に上がったこともあります。
しかし、ある名案が思いつきました!
電話をして相手がでなかったら、メールで済む!
つまりメールで、「先ほどお電話しましたが、お忙しいようでしたのでメールにさせていただきます」とすれば、相手の反応を知ることなく内定辞退できることを思いつきました。
さっそくこの名案が実行に移されました。
狙うは、みんなが昼食にでる時間、12時〜13時の間!
12時ぴったりだと、まだ部屋にいる可能性があるし、13時だと早いお昼にして帰ってくる可能性もあったので、運と勘を信じて12:45に電話をかけました。
プルプルプル
プルプルプル
電話「はい」
出てしまった
いえ、焦ることはありません。
電話にでたのは常時待機している受付の人です。人事ではありません。
汗がダラッダラになりながらも、落ち着いた声を装って、受付の人に「人事のAさんに用があります」と伝えます、
電話「少しお待ちください」
さて、Aさんはいるのか。。。
いないでくれ。。。
電話「すみません、いまAさんを含めて人事の方はみな出払っておりまして、」
計画通り
まさか、ここまでうまくいくとは正直思ってなかったのですが、とっても運が良いことに人事は誰1人いないとのこと
電話「こちらから再度掛け直したほうがよろしいでしょうか」
梨香子「いえいえ、とんでもございません。お忙しいようですの改めてこちらからメールいたします」
と、ニヤニヤを頑張って抑えて、電話をきりました。
さて。。。
私は早速メールの下書きを開き、
「お電話したんですけど〜、いなかったから、メールにしちゃったよん!電話はしたからね!電話ちゃんとしたよ!いなかった人事のAさんが悪いんだからね!」
というのを丁寧にオブラートに包む文章を手前に置いてから、練りに練った内定辞退のメールを送信しました。
わたしは自分の名案がうまくいき高笑いを思わずあげてしまいました
私は天才だ!
電話で人事と喋らずにメールで内定辞退できる正当な方法を生み出してしまった!
電話で内定辞退奴www
まだ電話で内定辞退してるの?
私は人事と内定辞退の電話しないことで勝ち誇っていました
5分後に人事のAさんから電話が来ました
世の中あまくないって知ったよね、ほんと
結局、人事と内定辞退について電話しなければならなくなりました。
テンションがエベレスト山頂からマリアナ海溝の最深部まで落ちました。
居留守つかってやろうかと思いましたが、呼吸を整えて電話に出ました
人事A「さっきは電話に出れなくてごめんね」
冷たい音声が耳に入って来ます
死にて〜、さっきまで調子に乗ってた私を殺して〜
と、頭の中でどったんばったんと大混乱していました
しかし、私は今まで喋りで生きてきた人間です。
(書くことは苦手だけど、喋りで他人に負けるか!今後の人生で絶対に喋りで負けないことを誓います!)
と自分を鼓舞して、闘志を燃やしました。
人事が次の言葉を発する前に、こちらから喋ります。
「メールでもお伝えしていた通り。。。」
「私は〇〇になりたく、その過程に御社があると思っていましたが。。。」
「私はここ数ヶ月で自分の夢を叶えるのであれば、△△を経験しておきたく。。。」
「そこで就職をやめて、大学院に行き、同時に現在展開している事業での法人化を考えており。。。」
コミュニケーションを取るときに言葉のキャッチボールが必要なことはもちろん承知ですが、
コミュニケーションをとりたくなかったので5分くらいに渡って一方的な嘘八百の大演説を繰り広げました。
最後に「人事のAさんとは初めて合同説明会に会って、面接でもお話させていただき、インターンでも困っている私を助けてくれて、内定後もお食事を一緒にしていただき、本当に感謝しています」
そういえば人事のAさんと1年近い付き合いじゃないか、と自分が喋っている言葉を聞いて思いながら、淡々と話し終わりました。
人事A「梨香子さんとは1年くらいの付き合いだったからすごい残念だよ、でも大学院で◯◯を勉強して起業するなら本当に頑張って欲しい、またどこかで会えることを楽しみにしています」
その後、事務的な会話をして電話が終わりました。
本当に今まで良くしてくれた人事のAさんとの思い出がフラッシュバックして、
内定辞退したことを少し後悔
することはなく、向こうも仕事だから優しかっただけだもんなあ、と思って、
「よっしゃ〜、内定辞退お〜わり」っとスキップしながら友達と遊びに行きました。
2ページ目は、内定辞退2社目の話と、内定辞退で気をつけたことについてお伝えします!
内定辞退2社目
本社に呼ばれました
時は1社目を辞退した次の日です。
最初から誤算でした。
1社目と同じように人事がいない時間を狙って12:45に電話したら、なんと人事のTさんがいたのです。
なんでいるねん、お昼食べててよ〜
というわけで、「あの〜まことに申し上げにくいんですけど〜」と用意していた内定辞退の文章を死んだ目で読み上げました。
人事T「とりあえず、本社の方に来てもらっていいですか、◯月◯日の◯時で1時間空いてますか?」
ほ、本社?
え、1時間?
梨香子「あ、はい」
本社に呼ばれたことと1時間という時間に頭が大混乱して、素直に人事のTさんに従うしかない状態になっていました。
「喋りでは人に負けない!」と宣言した次の日に大敗北を決したわけです。
本社に呼ばれるとは。。。
これはパワハラを覚悟するしかないのか。。。
も〜怖くて怖くて、足が震えます。
コーヒーをかけられるのか、ラーメンをかけられるのか
「〇〇社 内定辞退」と検索して、検索結果10ページくらいみたり、人事のTさんのFacebookを見て「同窓会楽しかった〜」みたいな投稿を(こっちは楽しくないんだよなあ)とガン見しながら、震えていました。
しかし私もこんなところで負けるわけにはいきません。
3000円の録画・録音機能がついた隠しカメラ付きメガネをアマゾンで購入しました。
これでパワハラにあっても、証拠としてyoutubeにあげることができます。
このメガネと、臭いものをかけられたようの着替えを持って、当日本社に向かいました。
受付で要件を伝えると、3分くらいで人事のTさんがでてきました。
人事のT「あれ、君メガネしてたっけ?」
私の最大の誤算はメガネを普段つけていないところにありました
やられました
わたしバカ過ぎでしょ〜〜〜〜
「あ、伊達なんです、伊達で〜、ハハ..」
と、小心者の私はメガネをすぐにバックに回収してしまいました。
もうこれでパワハラされても証拠を提出できません。
そんなことをして、20人くらいの席がある大会議室に招き入れられました。
「囲まれたか。。。」と人事のTさんと一対一なのに、精神的には本能寺の織田信長の気分でした。
こわいなあ
と素直に思っていました。
人事T「今回のことは残念です」
なんか自分が犯罪を犯してしまったような気分です。
人事T「今も気持ちは変わりない?」
そのセリフ、大学1年生の時に、恋人にフラれて1週間後にLINEしたメッセージと同じです。
私はそのまま、内定を辞退したいことを端的に伝えました。
ビビり過ぎてて前回みたいに5分も演説できませんでした
電話だったら演説できるんですけど、
これだからリアルは嫌いなんですよね(オタク並)
人事T「分かった。これから頑張って」
と、硬い握手をしてくださいました。
1時間と言われてましたが、5分くらいで解放してくれました。
パワハラもされなかったし、良い会社だなあ、とはあんまり思わず
怖いことなくて良かった!と爆速スキップで会社から逃げるように最寄り駅へ向かいました。
2社目の内定辞退体験記は終わりです!
と、ここまで自分本位なスタンスと内定辞退体験を語ったわけですが、
そんな私でも円滑に内定辞退できるようにと事前にタネを蒔いていました。
「内定を持っているけど、内定辞退たぶんするだろうなあ」という人にとっては参考になるかもしれない、内定辞退の際に気をつけたことをお伝えします。
内定辞退の際に気をつけたこと
サプライズを作らない
これは外資就活の「僕の赤裸々「内定辞退」体験記【18卒就活生が語る(3)】」の記事を参考にしました。
サプライズとは、企業の人事の人にとって「え?内定辞退するの?」と思わせてしまうことです
サプライズを作らないとは、企業の人事に「この人は内定辞退してしまうかもなあ」と頭の隅に置かせることです。
内定を獲得した後に、何回か食事に行く機会があると思います。
そういう時に、
「実は自分はこういう風な人生プランを考えていて、正直就活中も院進(大学院へ行くこと)や起業を考えていました」
というようなことを伝えていました。
そして加えて
「まだ実はキャリアについて悩んでるんです。」(真剣な顔)
「でもこういう話って、寺生まれ。。じゃなかった人事のTさんにしか話ができなくて。。。」(すがる顔)
と、頼っている体で相手の気持ちをなるべく害さず、なおかつ「就職しないかもしれんからな」と暗に伝えてました。
「この子は内定辞退をするかもしれない」と人事の人に思わせておけば、円滑に内定辞退ができると考えて、事前にタネを蒔いていたってことですね。
というわけで、実際に内定辞退をスムーズ(?)に行うことができました。
少なくとも人事の人と気まずくならず、ニコニコ笑顔でバイバイすることができました。
サプライズを作らない
これは内定辞退において結構有効だと思います。
内定を取った後、食事等の機会に「実はキャリアについてまだ迷っている(A社とB社で迷っている)」とこっそり伝えるのはありだと思います。
私みたいに、「大学院や起業を考えている」と言えば、「B社に比べて御社が下」ということをストレートに言わなくて済むのでオススメです〜
いや、人事と食事いく機会なんかね〜よって人に向けて
大量採用のところに行く人は、確かに人事と食事の機会はなさそうです。
でも、人事の人って気になることあればなんでも言って、って表向きに言ってるわけで、キャリアについて相談をメールでするのは何の問題もないと思いますけどね
あとは、内定者SNSとかで、ほのめかすのはありかもですね〜
「内定者SNSを使って内定辞退する人としない人を見きわめよう」って、会社も営業かけられてそれに乗っかてるわけですから、内定者SNSでほのめかせばサプライズでは無いですよね
メール?内定者SNS?そんなサプライズを作らないとか面倒くさい
たしかに
サプライズを作らないのは確かに面倒な作業というか、気を使う事柄なので嫌な人も多そうです。
だったら無理してすることもないです。
人事も内定辞退に慣れていると思いますし、内定辞退したくなかったら、普通に内定辞退すれば良いと思います
法律違反でもないですしね。
今回は内定辞退の心理的障壁を下げること、と人事と無駄に衝突せずに内定辞退できる方法をお伝えする意味で、サプライズを作らないという方法を紹介しました。
内定辞退を伝えているときに伝えること
内定辞退をする際に理由を言うか言わないかはどっちでも良いと思います。
どうせ聞かれるので
内定辞退について聞かれたときは、しっかりと自分の今までの考えや経験を含めた背景を説明するようにしていました。
唐突に、こっちの業界が良くなった、あっちの企業のほうに内定とれた〜、とか言われるとさすがに向こうも気分を害します。
「こういう経験をしてきて、こういう考えを持ってて、その上で御社を志望したわけですが、
こういう経験により、こういう考えになって、〇〇という進路をとるようにしました。」
と伝えるのが個人的にはすっきり伝えられるかな、と思いました!
もし内定辞退について、とっかかりがない人は参考にしてみてください!
内定辞退についてまとめ
というわけで、個人的な内定辞退体験記と内定辞退にあたって気をつけたことをお伝えしました。
内定辞退って、いろいろな噂を聞きますよね
コーヒーをかけられるとか、研修代を返納させるとか
だから変な印象を持つかと思いますけど、周りの話を聞いている感じだと、9割9分の会社は普通に内定辞退の理由だけ聞いて、これからも頑張ってね〜、で終わります。
人事も内定辞退には慣れていますし、きっと大丈夫です!
というわけで、最近質問箱やDMでお問い合わせが多く、(あと昨日リクエストをもらったので)、内定辞退をする方を後押しする記事を書きました!
ま、私もまだ内定辞退していない会社が残ってるんですけどね、いやあ、内定辞退するの怖い怖い
内定辞退する人!一緒にがんばろ〜